〔白樺林と神秘的な滝に出会う旅 ~栂の木歩道散策~〕に参加してきました。

 

椎葉村大河内地区にある九州大学演習林。数ある演習林内の散策コースの中に、なんと秋篠宮殿下が歩き『栂の木歩道』と命名したコースがあります。そこは手つかずの原生林で九州では珍しい白樺林が一面に広がり、途中には小さな滝や青々とした苔があり、原生林の魅力をたっぷり体感することができます。

 

◆初めてのツアーに胸はずませて・・・♪

9月24日(土) 9:10集合。当日は曇りのち雨。天気を気にしながら朝、家を出発。

集合場所は椎葉村の中心街である椎葉村観光駐車場です。

 

集合場所では、観光協会スタッフの方が参加者全員の確認を済ませ、いざ『栂の木歩道』のある大河内地区へと車で全員移動。

 

移動中での私は、まだ見たことのない白樺林への期待感と、一方で万年運動不足であるがゆえの体力不足の心配が入り交じっていました。

 

一応、自分の中でテーマ(楽しみ)を3つほど絞っていて、

 

①白樺林の中で存分にリフレッシュしたい。

②林内にあるという滝に出会ってみたい。

③幻想的な苔と出会う。

といったものでした。

 

現地に10時に到着。現地では、地元の森林ガイド、アドバンスト・インストラクターの椎葉重道 (シイバ シゲミチ) さんが待っていてくれました。なんと椎葉さん、矢立地区.雪矢(ユキヤ)神社の神主さんなのだそうです。驚きです。まさに二刀流。

 

椎葉さんの挨拶とお話が終わると、さあ。いよいよスタートです。

 

◆壮大な白樺林に身を置くここちよさ!!!

国道から一歩入ると、そこはもう別世界。少し歩くといつの間にか白樺林に着いていました・・・。一面に広がる白樺林に身を置くここちよさ!!

私は、これまで出会ったことのないさわやかな白樺林の中で、思わず「うわ~」と声を出し、両手をひろげ回りながら、何度も何度も深呼吸をしました。

イメージとして険しい山林というより心地いい空間。自然の中。

それは、木と木の間隔が広くその空間から余裕で向こうの木々が見えるから。

 

このあたりから、感動に浸っている私は皆に遅れがちになり、「もったいない、まだここにいたいな」と思いながら急ぎ足で皆の後を追って歩いているとそれは無用なことに気付きました。白樺林は広かったのです!

 

私は楽しみながら、早足で皆を追いかけて行きました。

 

◆森の中、小さな滝との出会い!

栂の木歩道は白樺林を過ぎると、縦列で歩くところが多くなります。

随分高いところまで登ってきました。

 

前方で話し声が聞こえてきます。ふと左下を見ると・・・あーっ、見えました!!歩道より大分離れた左下方に、小さな滝です!(^o^)

離れていて小さい滝なので、大きい水の音はしないのですが、遠くから聞こえるさわやかな水の流れる音は、私たちを癒やしてくれ、本当に疲れもほぐれるのでした。

 

下まで降りてみたかったのですが、それは残念ながら地形的に無理でした(T_T)

 

沢かな?と思えるほど小さな小さな滝ですが、森林の中で出会った谷や水の流れは感動もひとしおです。

◆鮮明で青々とした苔

滝を過ぎて一列で登り、尾根に近い場所まで来た所で一旦休憩という声が。

ゆっくりしたスピードなのできついといった様子はないのですが、息を整えるため一休みといったところでしょうか。お互い雑談したり、談笑し合ったりと和みます。

 

メンバーの中には、小学2年生のこどもさんから最高齢77歳の方もおられ、始終和やかな雰囲気でした。

林内には至る所に緑濃い苔を見ることができます。ここに来るまでは一面に広がっている光景をイメージしていたのですが、それは違っていました。まるで地面にアクセントのようにあちこちに生えている苔もあれば、倒れた古木をまとうように全体に生えているものもあります。それは本当に鮮明できれいです。

 

休憩した場所であまりにも可愛い苔を見つけたのでアップで撮ってみました。

■地面にアクセントのように映える苔      ■親子で仲良く観察中

 

ここでインストラクターの椎葉さんの説明があり、『この場所では野生鹿が下草を食べるので、この辺りも土地が荒れて流出する心配がある。』と話されていました。

なるほど、そういえば地面には草はほとんど無く、古葉や小枝だけで地面は茶色一色です。

青々とした苔が一層目立ち、神秘的なのも納得です。

 

後でわかったことですが、ずっと先の場所で鹿用の防護ネットが傾斜に沿って張られている箇所があり、それを見て鹿対策のご苦労があるのだと痛感しました。

 

◆林内でひときわ目をひくヒメシャラ!

山の中腹あたりから、ひときわ目に付いたのがヒメシャラ(の木)です。なんといっても緑の中でヒメシャラだけ明るい赤褐色をしているのですから、よく目立ちます。ヒメシャラは垂直に伸び樹皮がとてもすべすべしているため、サルすべりと呼ばれることがあるそうです。

このヒメシャラ、若木のうちは灰色のざらついた樹皮なのですが、成長するにつれ樹皮ははがれ、次第に赤褐色の薄いつるつるした樹皮に変わるのだそうです。

 

ヒメシャラの木は中腹あたりからコース終盤まで見ることができ、私たちを楽しませてくれました。なんだか愛しい気持ちになります。

 

◆予想外の展望所で、皆で楽しいお弁当!

尾根まで登り、尾根伝いに歩き(ここが一番歩きやすかったです、思わず駆け出したくなりそうなくらいでした(^^))その後ゆっくりアップダウンをしたところを登った所に、なんと展望所が!!この情報を知らなかったので、これは嬉しいご褒美です。しばらく皆で展望所から眺めるすばらしい三方岳の景色を楽しんだり、全体写真を撮ったりして楽しみました。

 

続いてお待ちかねのお弁当タイム。私たちの空腹を満たしてくれたのは、地元大河内のお母さん方が作った山弁当。季節の野菜料理・芋煮・エノハの塩焼・柿や栗も堪能しました。そしてやっぱり山にはおにぎりですね。(^^)皆さん満足そうに食べていました。

 

そして嬉しいことに観光協会のスタッフの方からお味噌汁のサービスがありました。実は、このときから雨も降り出していたのでこのサービスにはメンバー全員が喜んでいました。

 

    ■展望所からは雄大な三方岳が望めます

 

◆いよいよ終点。ヒメシャラに後ろ髪引かれながら・・・。

お弁当を堪能した後は、終点に向かって進みます。

出口の近くまでヒメシャラは所どころ生育していて最後まで間近で楽しむことができました。もう見納めという気持ちがあり、後ろ髪を引かれる思いで出口に到着しました。

 

最後に皆さんにお見せしたい、とっておきの写真をアップします。原生林ならではの写真です。

■古木の株を土台にして新しい樹木が堂々と   ■小動物の巣穴を見つけました。今にも可愛

根を張っています。              い顔が出てきそう!!

 

栂の木歩道は出発点から終点まで、昼食を挟んでもかかった時間は2時間でした。

短い時間で原生林を体感できるので、まだ行ったことのない方には是非お勧めしたいコースです。

 

・気分転換にリフレッシュしたいと思っている方。

・登山は自分にはちょっときびしいけれど、森林を散策したいという方。

・親子で参加できるコースを探している方。

・短時間の設定で参加希望している方。

 

には、ぴったりです。

 

次回、ツアー募集があるときには、私はまた参加をしたいと思っています。

 

みなさんも是非、ツアーに参加し森林浴を浴びながらステキな体験をしてみませんか。