焼畑で焼き払われた野に、真っ先に芽を出す植物に「山茶」があります。
椎葉では山に自生する茶の木を「山茶」と呼び、初夏の訪れを知らせる若葉で釜炒り茶を作って、日々の生活の中で楽しんでいます。
昔の人々は山へ仕事に行く際にやかんだけを持って行き、山で茶の枝を切って炙り、煮出して飲んでいたそうです。
明治時代、柳田國男が椎葉に訪れた理由はこの「山茶」だとも言われています。
その時、若干33歳の柳田がこの村に伝わる狩猟文書と出会ったことが「日本民俗学」誕生のきっかけになりました。
そんな椎葉村の文化と関わりの深い山茶。自生するお茶を摘み、大きな釜で手炒りのお茶を作りましょう。自分で炒ったお茶を飲む、またとない機会です。